アート・デザイン表現演習Ⅰ 課題

2021/05/04 制作期間約1週間

課題内容:アート・デザインの社会的役割について考え、与えられたテーマに対する企画、提案を作成し、プレゼンテーションを行う。今年度のテーマ「GIFT 私から〇〇へ」

スライドとプレゼンテーションで喋った内容です。

※写真に写っているカニと恐竜のぬいぐるみは市販のものです。

私が提案するのは、web上でのヒアリングからぬいぐるみをデザイン・制作し、発送するサービス「kurumeet -くるみーと-」です。

テーマは「日々を頑張るあなたに送る、お友達との出会い」です。忙しい方へ、生活に寄り添ってくれるぬいぐるみのお友達と出会っていただきたいと思い企画しました。

サービスご利用の流れとしては、

①まずウェブサイトからご注文いただき、ヒアリング用の質問に答えていただきます。

②次に制作担当の作家さんが、お客様の回答を分析し、一人一人に合わせたぬいぐるみをデザイン・制作します。

③後日、宅配便などでぬいぐるみを送らせていただきます。

先日、現代人とぬいぐるみの関係を調査するアンケートを実施しました。こちらは10代〜50代の252名の方にご回答いただけました。

すると「現在は元気ですか?」という質問に46%の方が「元気じゃない」と回答しており、その中で78%の方が「ぬいぐるみが欲しいことがある」と回答していました。
ここから疲れている方からのぬいぐるみ需要はかなり高いことがうかがえました。

また、注目したのはぬいぐるみを「自分以外の人格」として側に置くことによるメリットです。
アンケートの中で、「ぬいぐるみがお家に来たら一緒にしたいこと」として、7割以上の方が「一緒に寝る・お茶をする・お散歩や旅行・おしゃべり・写真を撮る」などと回答してくださっていました。

世間でもお出かけ先などのシーンをぬいぐるみと共に撮影する「ぬい撮り」という趣味や、本人の代わりにぬいぐるみが旅行できるサービスが存在しています。
特に今の時代、一人の時でも楽しみを共有できるぬいぐるみは重要な支えです。

余談ですが「ラバーダックデバッグ」という、プログラマーがおもちゃのアヒルちゃんにプログラムの問題点を説明することで、行き詰まりを突破できるという手法があります。
誰かに説明することで思考が整理される仕組みなので、ぬいぐるみ相手のおしゃべりも無意識にこれを応用しているのかもしれません。

こういった理由からも、色々な人にぬいぐるみと出会ってほしいと考えています。

kurumeetの一番の特徴は「ヒアリング」です。
こちらは、質問に対しての回答から、お客様に合うぬいぐるみを検討し、デザインする工程です。
例えるなら調香師がお客さんのイメージや好みに合った香りを調合して香水にするようなものです。

質問内容には、「最近の悩み」「好きなもの・こと」「好きな色」「ぬいぐるみと一緒にしたいこと」などを設定しています。

右の画像のように作家さんは指名することができます。ぬいぐるみのキャラクターデザインや素材、色、大きさなどは全て作家さんの判断なので、どんな子がやってくるのかわくわくできる仕様となっています。

ぬいぐるみをどうやって選んだらいいかわからない人にも、普段からお迎えしている人にも、新しい感覚として楽しんでもらえるといいなと思います。

今回はテストとして1人の方にヒアリングをさせていただき、私がデザインを行ってみました。

最近の悩みと好きなものとして書かれていた内容から、ゆったりとした時間が好きな方が現状に不安や焦りを感じて少し疲れているのではないかと読み取りました。
そのため、気持ちを落ち着かせてくれそうな、のんびりした印象と、好きな色が黄色だそうなので、視覚に柔らかいレモンイエローのキャラクターになりました。
お家で一緒にお茶をしたりテレビを見たりしたいというご要望でしたので、ポーズに融通が利くように手はパタパタ動かせます。

こうして作られたぬいぐるみが皆様に会いに行きます。お家にやってきたら、ぜひ日々を過ごす様子をSNSのハッシュタグで発信してみてください。新しい出会いから、ずっと寄り添うお友達になれることを願っています。

皆様もあなただけのお友達と出会ってみませんか?
ご清聴ありがとうございました。

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